平成17年5月
日立製作所のライフプラン選択制度

出所:定年延長・再雇用制度事例集
日本経団連出版 編
 

 ライフプラン選択制度の概要
 ・当社において60歳に到達し再雇用を希望する社員で、会社の提示する 職務に合致する者を定年退
  職後に再雇用する
 ・50歳の社員に対し、50歳代のキャリアデザイン、60歳以降の生きがい・働き方や生活設計な
  どに関する意識づけのために「ライフプラン研修セミナー」(社内では「セミナ」と呼称)
  を実施する

 ・59歳時点で該当者の希望(「再雇用」「定年退職」「社外転進」)を確認するための「ライフプ
  ラン選択面談
を行ない、再雇用希望者に対しては職務提示とマッチングを実施する
 ・再雇用希望者への職務提示のために職務調査・職務開発を実施する
 ・再雇用受け入れ先は日立製作所または日立グループ会社とする。日立製作所で再雇用されたものを
  「シニア社員」(シニア所員)とし、原則として1年更新の有期労働契約を締結する
 ・再雇用契約の上限年齢は、厚生年金満額支給開始年齢引き上げスジュールに合わせる


 ライフプラン研修セミナーの実施
  ライフプラン研修セミナーの目的は、50歳代のキャリアデザイン、60歳以降の健康・生きが
 い・働き方や生活設計などについて、該当者本人が十分認識し、各自の目標を立てるための機
 会を提供することにある。
本研修の対象者は原則として満50歳に到達した社員全員であり、各人の
 所属する事業所および事業所近接地にて開催される。
  研修は、平日(就業日)丸1日をかけて行われるが、次のようなカリキュラムで構成されている。
  ・基調講演(ライフプランとキャリアプランに関する動機づけ)
  ・制度解説(当社の雇用制度、年金・退職金制度および公的年金、健康保険・雇用保険などに関す
   る学習)
  ・長期家庭経済・マネープラン(主に自らの家計を振り返るとともに、今後の生活と資金計画の立
   て方に関する学習、および金融商品・金融機関の利用方法など)
  ・生きがい開発(上記を踏まえた今後のライフプランとキャリアプランなどの策定)
   運営については従前、当社の企業年金基金主催の退職準備教育を委託していた企業に業務委託し
   ている。研修受講は出勤扱いとし、受講費用は原則として会社負担だが、該当者本人が主体的・
   自立的に自己のライフプランを考えていくきっかけとするという観点から、テキスト代など費用
   の一部は自己負担としている。

 
ライフブラン選択とマッチング
  少なくとも定年退職の6ヵ月前には再雇用時の職務が提示できるよう、原則として満59歳の誕生日
 を迎える月が属する期に「ライフプラン選択面談」を所属上長と行なう。本面談において本人の希望
 、すなわち60歳以降も働く意思があるのか(再雇用を希望する)、または60歳で定年退職を望むのか
 、もしくは60歳を待たずして社外に転進し、転職あるいは自営などをめざすのかなどを確認する。そ
 のうえで再雇用希望者に対しては、会社として再雇用時の担当職務(含む勤務先)、勤務場所、勤務
 形態、処遇条件などを提示する。会社が提示した職務について、本人選択によりマッチングが成立し
 た場合には再雇用となる。
  なおマッチングにあたっては、会社として本人の適性、能力、健康状態などを考慮して、職務、
 配置、処遇条件などを提示し、できるだけ提示職務に本人が適応できるよう指導することとしてい
 る。
  またできるだけ多くの職務提示ができるよう、各事業所の事業内容・実情を踏まえて会社が職務調
 査・職務開発を行なっている。この際、人材の有効活用、活性化などの観点を踏まえた多様な勤務形
 態についてもあわせて検討することとしている。